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スタクリンのお話

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​スタクリンとは

ABOUT STACLEAN

発塵を抑えたクリーンルーム内専用紙です。弊社(桜井株式会社)のブランド名「スター」とクリーン ペーパーの「クリーン」をかけて「スタクリン」と名付けられました。低発塵性に優れ、コピー適性も良く、加工がしやすい紙ベースのクリーンペーパーとして1982年の発売以来多くのクリーンルーム業界ユーザー様にご支持いただいております。普通紙と区別するためブルー色を基本色として採用し、クリーンペーパー=ブルーというイメージを作り上げました。

スタクリンの特長を理解して頂く為に、まず、普通紙の話から順に説明していきましょう。

​普通紙

PLAIN PAPER

普通紙

なぜ、普通紙をクリーンルームに持ち込んではいけないのでしょう? まず、普通紙の構成から説明します。

一般のコピー用紙やノートに使用されている紙は大きく分けて、繊維(木材パルプ)、いくつかの薬品、「顔料」によって構成されています。

 

使用する繊維は、特に特性は求められないので、短繊維が使用される場合があります。短繊維を使用すると、繊維が脱落してしまい、発塵の要因になってしまいます。また、再生紙は再生工程を経て、繊維が痛んでしまうので、同様に発塵の要因になります。

 

また、「顔料」とは聞き慣れない言葉かも知れませんが、紙を白く見せ、不透明(透けない)にするために 混入している白い粉です。イメージ的には、紙を白い粉で化粧しているような状態です。「顔料」には、炭酸カルシウムやチタンなどが用いられ、この「顔料」が普通紙からの1番の発塵要因と言われています。

​人間の目には見えませんが、普通紙はコンマ数ミクロンから数ミクロンの多くの発塵要因を抱えております。その発塵によって、半導体製造工程などのクリーンルームの清浄度が汚染されたり、不良品の増加など歩留まりを下げる原因になってしまいます。

​合成紙

SYNTHETIC PAPER

合成紙

続いて合成紙について説明します。

「合成紙」とは、プラスチック系のフィルムを総称して呼ばれているようですが、PP素材(ポリプロピレン)のものが多いようです。

スタクリンが発売される以前は、そのツルツルした風貌から普通紙より発塵しにくいとされ、印刷したものがクリーンルーム内で使用されていました。クリーンルーム使用に適した合成紙も一部あるようですが、そのほとんどはクリーンペーパーとは呼べない構成です。

その理由は、普通紙と同様に紙の着色に顔料を使用しているからです。下図のように電子顕微鏡を用いて拡大 すると、顔料の粒が確認できます。

 

合成紙は構造上(何層にも重なっている)、静電気を帯びやすくなっているので、印刷がしづらいと言われ、また熱に弱く、複写機(コピー機)に使用出来ません。 製造工程によっては、静電気が大きな問題になるケースもあります。

合成紙顕微鏡写真

合成紙の電子顕微鏡写真

合成紙顕微鏡写真

合成紙の電子顕微鏡写真(拡大)

顔料の粒が確認できます

​クリーンペーパー(スタクリン)

STACLEAN CLEANROOM PAPER

スタクリン

クリーンペーパー「スタクリン」の場合は、

どうでしょう。

スタクリンには、3つの特長があります。

1.スタクリンは、普通紙や合成紙と異なり、着色に顔料を使用しておりません。ブルーやバイオレットなどの色は、染料(液体)によって着色しております。「普通紙の話」で述べた一番の発塵要因である顔料を使用していない事が特長です。

​2.スタクリンは、普通紙などで使用される繊維とは異なり、長繊維(長めの繊維)を選定使用し、繊維の絡み合いをより強固にしております。

3.スタクリンは、アクリル系の樹脂を含浸している含浸紙です。このアクリル樹脂が、繊維の脱落を防止しています。
 

スタクリンは、低発塵でありながらコピー・印刷適性が良く、断裁などの加工適性にも優れています。また、使用後もRCシリーズは、古紙回収し、リサイクルが可能で、焼却処分についても普通紙と同様に処理できます

クリーンペーパー顕微鏡写真

スタクリンの電子顕微鏡写真(拡大200倍)

クリーンペーパー顕微鏡写真

スタクリンの電子顕微鏡写真(拡大1000倍)

長い繊維だけ確認できます

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